こんにちは。村上です。
前回までの記事で、細胞内でエネルギーを生み出すミトコンドリアが、妊活にも重要であるという事を解説してきました。
女性の卵子の老化、男性の精子の減少や運動率低下は、ミトコンドリアの減少が大きな原因であるようです。
これらを防ぐためには、ミトコンドリアの活性化、増やすことが必要なんですが、そのためには何が必要か?
簡単に言ってしまえば、全てはアンチエイジングという事になります。
アンチエイジングといえば定期的な運動が重要ですが、ことミトコンドリアに限って言えば筋トレよりも有酸素運動の方が有効なようです。
今回は、ミトコンドリアを増やす事と有酸素運動の関係について解説します。
【このページの目次】
妊活中の有酸素運動がミトコンドリアも増やす
人間の体の機能は、適度に使うことで鍛えられ、使わなければ衰えていきます。
これは筋肉によくあてはまる理論ですが、ミトコンドリアでも同じです。
ミトコンドリアは細胞が動くためのエネルギーを作り出す器官ですが、そのエネルギーは主に有酸素運動で使われるエネルギーです。
運動には無酸素運動と有酸素運動の2種類があることは皆さんご存知かと思います。
また、人間の主なエネルギー源は糖質と脂肪であることもよく知られていますよね。
(厳密には、もうひとつCP系という回路が存在しますが、ここでは割愛します。)
高強度の無酸素運動では、解糖系という回路が糖質を燃料としてエネルギーを生産します。
解糖系では糖質が分解され、代謝物質として乳酸やピルビン酸が発生します。
この解糖系のエネルギー産生には、ミトコンドリアはあまり関与しません。
有酸素系の回路を詳しく見ると、ミトコンドリアの中にあるTCA回路(クエン酸回路とも言う)に酸素と脂肪酸、もしくは解糖系の代謝物質であるピルビン酸が取り込まれ、これらを燃料としてエネルギーが生産されるのです。
高強度の無酸素運動では解糖系の方が使われてしまうので、ミトコンドリアを鍛えるには比較的低強度の有酸素運動が有効だということです。
早歩きがより効果的
ウォーキングは有酸素運動として非常に優秀だと思いますが、いかんせん強度が低すぎるという向きもあります。
ジョギングまではしたくないが、ウォーキングでは強度が足りない。
そうしたときには「早歩き」が有効です。
しかも、最初から最後まで早歩きをする必要はなく、例えば1分だけ、3分だけ早歩きをするのを繰り返す。
うちの場合、いつものウォーキングコースは40分くらいですが、途中5箇所ほど「早歩きポイント」を決めています。
あのコンビニからあの信号まで
あの自販機から交差点まで
など、1~3分だけ早歩きをするだけでも、かなり心拍数があがり運動としての効果も高まりますよ。
姿勢を正すだけでもミトコンドリアを増やす効果アリ
ミトコンドリアは有酸素運動をして増やすという方法以外にも、背筋を伸ばすだけでも増やすことが出来ます。
普段、猫背気味の方は、姿勢を伸ばしてみましょう。
猫背だと腹筋が鍛えられませんが、背筋を伸ばすだけで、姿勢を保つ筋肉が刺激されて、ミトコンドリアを増やすことが出来ます。
運動をする時間がないという方は、座っている時を利用してミトコンドリアを増やしてみてはいかがでしょうか。
人間の身体には、元々若くなるための機能が備わっています。
人は必ず年をとりますが、その老化によって生じる不具合を治していく身体に備わった力があります。
少し、身体に負荷をかけるだけでこの成分を増やしていくことができますので、背中や太ももの筋肉を姿勢を正すことで鍛えていくとよいでしょう。
姿勢を1分間正すだけでも効果があります。
毎日少しずつ、姿勢を正す時間を増やしていくだけで、若さを保つ力が増えていきます。
妊活もときには体力勝負になりますから、ミトコンドリアだけでなく体力を保つためにも、定期的に筋肉に刺激を与えたほうが良いのです。
まとめ ミトコンドリアを増やすには有酸素運動が効果的
・ウォーキングに早歩きを混ぜるとより効果的
・正しい姿勢を維持するだけでも効果はある
うちの場合、毎日のウォーキングが妊活のための体作りに相当寄与してくれたと今でも思います。
現在は子どもがいるため、2人で夜中に歩きに行くのはなかなか出来ないのですが、休日等はベビーカーを押して必ず30分程度の散歩に出ます。
ミトコンドリアの減少を防ぐ効果だけではなく、ウォーキングのような運動を続けると全身の血行が良くなるため、意外と日々の疲れがスッキリ取れたりします。
疲れているから歩きにいけないのではなく、実は歩くことで疲れが取れるんですね。
妊活で精神的な疲れを感じている方ほど、ウォーキングがオススメかも知れませんよ。
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