貧血は不妊の原因?鉄分強化とアメリカの取り組み

こんにちは。村上です。

WHO(世界保健機関)によると、世界で最も貧血の少ない国は「アメリカ」「チリ」だそうです。

それに対し、我が日本は54位
先進国の中ではかなり悪い成績であり、日本は貧血大国とも言われています。

女性の貧血は、妊娠にも悪影響を及ぼし不妊の原因ともなります。

うちの妻も元々貧血気味で、付き合っている時から朝の低血圧っぷりもよく知っていました。

妊活云々以前に、貧血は女性の健康にとっても重要な問題です。

今回は、貧血を予防する鉄分強化の話です。

女性の妊娠と鉄分の重要性

鉄分は、血液中の赤血球をつくるのに欠かせないミネラルです。
赤血球は体内で酸素を運搬する役割を担っており、赤血球が不足すると酸素不足で貧血という症状になります。

女性の場合、月に一度の生理で大量の鉄分を失うため、成人女性の1日の鉄分摂取推奨量は10.5~11.0mg
さらに妊娠前期では月経が止まるため8.5~9.0mと少なくなりますが、胎児への栄養供給が増加する妊娠後期では21~21.5mgと倍増します。

この量を食事だけで取るのは難しいため、サプリメントの活用が必要ですね。

貧血は不妊の原因になるか

妊娠前の妊活中における貧血は、不妊の原因になるか?

結論から言うと、なる可能性が高いようです。

鉄分不足による貧血は、全身の細胞への酸素供給の不足を意味します。
これにより、女性ホルモンである黄体ホルモンと卵胞ホルモンいずれも分泌量が減ることがわかっています。

卵巣への酸素供給不足は、卵子の健全な成長を妨げます。
貧血により卵子が育たず、不妊の原因になる可能性もあります。

また、受精したとしても子宮内膜が育たなかったりして着床しなかったりすることもあるようです。

普段の体調管理のためにも、妊娠しやすい体作りのためにも、鉄分を摂って貧血を防ぐことは不可欠と言えるでしょう。

アメリカでは穀物への鉄分強化が進んでいる

世界で最も貧血が少ない国は、アメリカです。

サプリメント先進国のアメリカでは、1998年から「妊娠が可能な全ての女性の葉酸と鉄分の摂取量を増やす」事を目的に、小麦粉、パン、シリアルなどの穀物製品へ葉酸と鉄分を添加することが義務付けられました。

これにより、アメリカで流通するパンやシリアル、小麦粉などの穀物製品のほとんどは葉酸・鉄分強化仕様となっており、国民の栄養摂取量を半強制的に増やす政策が摂られてきたのですね。

葉酸強化は、妊娠初期における神経管閉鎖障害の発症率低下という明らかな成果をもたらし、さらに鉄分強化によって「世界一貧血が少ない国」という栄誉も得たことになります。

このアメリカの成功を受けて、現在では世界80カ国以上で穀物製品への葉酸・鉄分強化が義務付けられています。
このような法的鉄分強化は、運動不足やジャンクフード依存が深刻な先進国でこそ大きな成果を発揮するようです。

しかし、日本では未だにこういう声は全然あがっていません。

日本でも鉄分の重要性を広めよう

鉄分は、体内での酸素の運搬体です。

つまり、酸素を激しく消費するアスリートは鉄分の消費量も激増します。

ある調査によると、日本人の女性アスリートの約半分が貧血、もしくは貧血予備軍だそうです。

これでは、国際大会でいい結果など残せるはずがありません。
逆に言えば、今でも日本の女性アスリートがめざましく活躍しているのだから、鉄分強化が進んで貧血が改善されれば、さらに上を目指せる可能性もあるということ。

アスリートに話が飛びましたが、鉄分不足による貧血は、女性の不妊の原因としても深刻だと思います。

うちの場合、私が元々スキレットやダッチオーブン、中華鍋など鉄製鍋にハマっていた時期があるため、鉄鍋での調理回数を増やしました。

鉄鍋で料理
鉄鍋はメンテナンスがやや面倒ですが、慣れてくると逆に愛着がわいて手放せなくなるものです。
鉄鍋で料理をすると鉄分が増えることは科学的にも証明されていますので、日々の食事で鉄分摂取を増やすには最適だと思います。

これにより妻の貧血と低血圧はだいぶ改善されて、結果的に妊活の成功にも効果があったと思います。

まとめ 貧血改善で妊娠できる可能性は上がる

・日本は鉄分不足が深刻な国
・鉄分不足による貧血は不妊の原因になりうる
・アメリカなどの国では法的に鉄分強化政策を取っている
・日々の料理に鉄鍋を使うのがオススメ

鉄分は、特に妊娠を希望する女性にとっては必須のミネラルです。

非常に吸収率の低い栄養素であるため、意識していないと必要量を満たすのは難しいでしょう。

普段の食生活に加えて、サプリメントも活用していくのがおすすめです。

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