こんにちは。村上です。
昨日は、妊活に重要な栄養素として「ビタミンD」について書きましたが、今日は「ビタミンE」です。
ビタミンEに関心を持ったきっかけは、ビタミンEの化学名が「トコフェロール」で、これはギリシャ語の「出産」に由来すると知ってから。
ならば、妊活にもさぞかし重要だろうということで、調べてみたわけです。
今回は、妊活とビタミンEについてお話します。
【このページの目次】
うちの場合 妊活前からビタミンEは十分とれていた?
ビタミンEは、脂溶性の抗酸化ビタミンで、ビタミンCと共に高い抗酸化力を持つビタミンです。
人間が呼吸をして酸素を吸い込むと、その酸素の何割かは体内で活性酸素にかわります。
活性酸素は、体内のあらゆる細胞を酸化(錆び)させて老化させていく、老化因子。
この活性酸素の悪影響を除去するには、日々意識して抗酸化作用のある栄養を摂取することが大切。
ここまでは私も妻も知っていたので、抗酸化ビタミンであるビタミンC、ビタミンEは普段から意識して摂っていました。
ビタミンEは小麦胚芽やナッツ類に多く含まれるということで、我が家の朝食は週7日中5日はオールブランかフルグラですから、それでビタミンEはかなり摂れていると思います。
ビタミンEには抗酸化力によって血液の流れを良くする効果もあり、その点が妊活にプラスに作用するようです。
ビタミンEは不妊を防ぐ栄養素として発見された
ビタミンEは、元々ラットの実験で「欠乏すると妊娠しにくくなる栄養素」として発見されました。
このため、ビタミンEは「抗不妊因子」だと考えられ、ギリシャ語の「出産」を語源とする「トコフェロール」と名づけられたんですね。
ビタミンEの体内での働きは、活性酸素を除去する抗酸化作用で、同じく抗酸化ビタミンのビタミンCと相乗効果を持っています。
ビタミンEは特に血管の損傷を防ぐ効果が高く、全身の血流を正常に保つことに役立ちます。
これは、男女ともに正常な妊娠のために不可欠な要素ですね。
ビタミンEが子宮内膜の厚さを改善する?
私がお世話になったお医者さんの話では、不妊症の方は子宮内膜が正常に成長せず、薄くなっている方もいるそうです。
そうした方には、医薬品としてのビタミンEを投与することで、子宮内膜の厚さが改善することがあるとか。
子宮内膜も、結局は血管から栄養と酸素を受け取って成長するもので、しかも活発な細胞分裂によって活性酸素も多く発生しています。
そこで、血管を健康に保ち、さらに活性酸素の害を除去するビタミンEが、子宮内膜にも有効に作用すると考えられますね。
ビタミンEの不妊治療効果には疑問もある
ビタミンEは、子宮内膜の成長を促し早産、流産を予防する効果があると考えられています。
が、ネットを調べてみると、どうも科学的根拠があるわけではないようです。
こんなHPもありました。
妊娠中のビタミンE補充 得られた知見では、妊娠中に他のサプリメントとの併用によるビタミンEのルーチン補充が、乳児や女性のアウトカムを改善しないことを示唆している。 ビタミンEサプリメントと他の物質を併用した女性では、胎盤が早期に剥がれる胎盤早期剥離の数が減少しており、このエビデンスの質は高いと評価された。 しかし、この所見は、補充されたビタミンEによるものなのか、他の物質によるものなのかが不明である。
https://www.cochrane.org/ja/CD004069/ren-shen-zhong-nobitaminebu-chong
ビタミンEサプリメントと他の栄養素を併用して摂取した女性では、早産の数が減少していますが、それはビタミンEのおかげなのかは不明ということですね。
ビタミンEは妊活に役立つ栄養素なのは間違いないですが、葉酸のように確かなエビデンスはまだ無いようです。
まとめ ビタミンEは妊活に役立つか不明確だが身体には良いから摂ったほうが良い
・ビタミンEは抗酸化作用によって血管の健康を保つ
・ビタミンEの抗酸化力は男女とに性機能維持にも役立つ
・ビタミンEは早産・流産を予防すると言われるが根拠は不十分
今回のまとめでは、ビタミンEが妊活に決定的な役割をするとは言い切れないものの、身体にいい栄養素であることは間違いないので、普段から摂ったほうが良いという結論になると思います。
ビタミンEは小麦胚芽、ナッツ類、うなぎ、イワシなどの魚介類に多いとされています。
我が家では夫婦でフルグラ、オールブランを朝食にしているし、サバ缶の消費量も多いので、ビタミンE欠乏になることはまず無いと思います。
ちなみに、ビタミンEの1日の推奨摂取量は成人男女で7~9mg、妊娠中の女性は11mg
これに対し、摂取上限量は600~700mgとものすごい開きがあります。
サプリメントを使っても上限を超えるのは難しいでしょう。
医薬品でなければ上限を超える心配は無いので、過剰摂取について心配する必要はないと思います。
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