こんにちは。村上です。
妊活に必要な栄養について、サプリメントアドバイザーの視点から研究しています。
葉酸の必要性は、日本でもかなり広まってきていると言えますが、大事な栄養素はそれだけではありません。
なかでも、近年若い日本人女性の間で不足が深刻化している「ビタミンD」は、健康な妊娠・出産に欠かせない栄養素です。
このビタミンD欠乏が、不妊の原因になっているかも知れません。
【このページの目次】
北欧では妊婦のビタミンD不足が深刻
ビタミンDといえば、日光を浴びることで皮膚で合成されるビタミンとしても有名ですよね。
昔は、子どもが外で遊ばず家でゴロゴロしていると、ビタミンDが無くなるわよなんて言われたものですが、今でもそういう教育は必要です。
北欧やアラスカなどの極地では、特に冬場には日照時間が極めて短くなり、さらに極北に行くと数ヶ月間太陽が昇らない「黒夜」の時期が続きます。
ノルウェーの調査では、特に冬場には妊婦の50%がビタミンD欠乏状態になり、胎児の成長や母体の健康に深刻な問題を生じているようです。
ビタミンDは、カルシウムをサポートして骨の形成に関わるビタミンです。
ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収率が悪くなり、さらにカルシウムが骨に結合する働きも弱くなるため、胎児の骨が健全に成長せず、早産の可能性が高くなります。
ビタミンDは、食材で言えばイワシやあんこうなどの魚油に豊富に含まれています。
もともとアラスカや北欧では漁業が盛んであったことから食事で補えていたのですが、近代化によって魚の消費量が減り、ビタミンD不足が深刻化したようです。
ビタミンD不足は不妊の原因になる
数々の調査によって、女性、男性ともにビタミンDの不足は不妊の原因になりうるようです。
ビタミンD不足の女性は受精率が減少
ミラノ大学の研究によると、ビタミンD欠乏状態にある女性は、ビタミンDが十分に満たされている女性に比べて、体外受精での受精卵の獲得率が半減するそうです。
また、ビタミンD量が安定している人は、女性ホルモンのバランスも安定しているため、これが良質な卵子の獲得にも有効に作用するそうです。
男性の精子もビタミンDで活発に
妊活は女性だけがするものではありません。男性にも不妊の原因はあります。
別の研究では、ビタミンD欠乏状態の男性の精子は、ビタミンDが満たされている男性に比べて有意に活動率が低く、まだ男性ホルモンのレベルも低い事がわかっています。
ビタミンDはカルシウムの働きをサポートしますが、実はカルシウムは筋肉を動かすのにも欠かせないミネラルです。
ビタミンDが満たされていることで、精子内にカルシウムが取り込まれることをサポートし、これが精子の運動率向上に役立っているようです。
日本人のビタミンD不足は深刻
2009年に厚生労働省が行った国民栄養調査では、日本人女性のビタミンD摂取量は、1日わずか7μg
ちなみに、推奨摂取量は13.5μgですから、推奨量の半分程度しか摂取できていません。
それに加えて、近年の美白ブーム。
紫外線が肌に与えるダメージがメディアで盛んに宣伝され、ちょっと出かけるだけでも日焼け止め。
夏には日傘が当たり前になっています。
もちろん紫外線は肌に良くないものだし、近年の殺人的な日差しはブロックするに越したことはありません。
ただ、過剰に紫外線を避けすぎることで、皮膚でのビタミンD合成が進まず、不健康をきたしたいるとなったら本末転倒です。
だからといって「色の白いは七難隠す」と言われる国で、女性に日焼けしなさいというのも酷ですね。
白い肌に憧れる女性の気持ちは理解できますので、その分食事やサプリメントでビタミンDを補うのが現実的だと思います。
ビタミンDは、イワシ、うなぎ、あんこうなどの魚介類、しいたけ、しめじなどのきのこ類に多く含まれてます。
妊活サプリを選ぶ場合も、ビタミンDが含まれているものを選んだほうが良いですね。
うちの場合

我が家の妻はかなりの色白体質ですが、私と共にアウトドア派であるため、日光を浴びている時間は長いほうだと思います。
もちろん日焼け止めは年中使用、写真みたいな格好でビーチを歩くことは今はほぼなく、ラッシュガードで完全防御です。
それでも、一般的な日本人女性よりは、遥かに日光を浴びているはず。
これに加えて、ビタミンDもはいったサプリを一緒に飲んでいるので、検査はしていませんがビタミンD欠乏の心配は無いんじゃないかなと思っています。
インドア派の方に「外に出ろ」というと反発されるかも知れませんが、たまには二人でお出かけしてみるのも、夫婦仲が深まって良いことだと思いますよ♪
コメント