こんにちは。村上です。
以前の記事で、アメリカをはじめとする世界80カ国以上で、穀物製品への葉酸と鉄分の強化が法律で義務付けられていると紹介しました。
貧血は不妊の原因?鉄分強化とアメリカの取り組み
これは、妊娠が可能な全ての女性の、葉酸と鉄分の摂取量を半強制的に増やすための施策で、実施した国では一定の成果を挙げているようです。
日本では、このような政策は行われていないため、妊活のための葉酸や鉄分の摂取は消費者の自己責任ということになります。
現在、日本人女性の8~10%は貧血であると言われており、妊娠するためにはさらに鉄分の必要量も増えますから、女性の貧血対策は喫緊の課題と言えます。
もし自分が貧血でないか検査で確かめたいという場合、一般的に行われる「ヘモグロビン値」だけの検査では不十分です。
頼まないと検査してもらえない「フェリチン」の不足による、隠れ貧血が増えているそうです。
【このページの目次】
貧血の検査はヘモグロビン値だけではない
貧血は、鉄分の不足によって起こる症状です。
(それだけではありませんが、ここでは割愛します)
だるい、眠い、くらくらする、やる気が出ないなどの倦怠感が貧血の症状として代表的。
この状態では、妊活にも悪影響なのは言うまでもありません。
貧血の検査といえば、血液検査でヘモグロビン値を測定しますが、実はそれだけでは測れない場合があります。
うちの場合、妻はかなり貧血の症状が強かった時期があり、血液検査をしてもヘモグロビン値は正常。
おかしいと思って、先生に相談すると、「フェリチンの値も測定しましょう」と言われ、フェリチンの値が低いことによる「隠れ貧血」であることが判明しました。
フェリチンとは何か
フェリチンとは、細胞内に存在する「貯蔵鉄」と呼ばれるものです。
赤血球の99%は、鉄とタンパク質からなるヘモグロビンという物質で構成されているのです。
このように、酸素を運搬する役割として実際に使われている鉄を「機能鉄」と呼び、機能鉄が不足した場合に備えて体内に蓄えられている鉄を「貯蔵鉄」と呼びます。
フェリチンとは、この貯蔵鉄の量を示す値です。
フェリチンは単なる鉄分の予備だと思われてきましたが、実は最近の研究によってフェリチンが不足し始めた段階で不定愁訴やうつ傾向など、精神面の影響が出始めることがわかっています。
血液検査はフェリチンも測ってもらおう
うちの場合、妻は貧血症状はあるのに、血液検査をしたらヘモグロビン値は異常なし。
そこでフェリチンも測定してもらったところ「20ng/ml」という値で、「こりゃあ辛いでしょう」と言われて隠れ貧血が判明しました。
鉄分は人間にとって非常に重要なミネラルであるため、枯渇しないような防御機構があります。
それが貯蔵鉄フェリチンの存在。
体内の鉄分が少なくなっていても、フェリチンの貯蔵があるためヘモグロビンはすぐには不足しません。
しかし、フェリチンの量が減ってきた時点で、体には不調が出るということですね。
妊活に必要なフェリチン値は?
妊娠を希望するのであれば、「40ng/ml」を下回っているのは非常に不味いとの事です。
月経のある女性は、月に一度大量の鉄分を失いますから、食事だけで補給するのは非常に難しいです。
妊活サプリは鉄分が含まれているものを選び、その他にも鉄鍋、鉄フライパンの導入などの工夫が必要ですね。
まとめ 妊活に貧血は大敵。フェリチンも調べよう
・血液検査はヘモグロビンだけでなくフェリチンも測定してもらう
・妊活サプリは鉄分入りのものを選ぶ
妊活とフェリチンの関係については医師の間でも意見が分かれていて、妊娠には関係ないとする方もいるようです。
しかし、生理のある女性が貧血になりやすいのは事実で、貧血だと妊娠しにくい、胎児の成長にも支障があることも事実のようです。
何より、貧血では女性自身が辛いですから、対策は必要。
鉄サプリと個別に買うよりも、鉄分が配合された妊活サプリを選ぶのが賢いと思いますね。
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